2005年11月08日

芝屋2

学園祭の最後に『芝屋』というものが行われるのは、
十年経っても変わっていなかった。

午後五時ごろ、コの字型の校舎の隙間いっぱいに組まれたやぐらに、
『芝屋オールスターズ』が上がり、演奏を開始する。

曲目も十年前と変わっていなかった。
タイトルは分からないけど、とにかく『しーばや、しばや、しばやしばーや』と、
コール&レスポンスを繰り返す。

何で『しばや』なのかは分からない。
とにかく参加者は『しーばや、しばや、しーばーやー』と拳振り上げ、
ジャンプし、もみ合い、肩を組み、足を上げ、シャウトする。

場所も狭いし、人数も少ないのだが(だから、だろうか)、
一時間くらいの芝屋タイムは、ちょっと異常な盛り上がりになる。
村祭りを想像していただきたい。

なんだかふらふらと僕も参加してしまったのだが、
もみ合う芝浦君の只中で、かけていたメガネが落ちないよう、
顔面を死守するのに必死だった。
(外れたメガネが踏まれて粉々になる光景は、悲惨な光景コンテストのかなり上位に入ると思う。)



やがて日は落ち、暗闇が田町を包んでも、芝屋コールは続いた。

芝浦工大田町校舎は今年をもって取り壊しとなる。
大学は豊洲に移転するのだ。

長い年月、潮風に耐え、巨大な工作機器の重量にも耐え、
狭い教室に押し込められた生徒たちの重量にも耐えてきた田町校舎に、
最後の芝屋コールが染み渡る。


Posted by nakamurakou at 13:20 │TrackBack(0)

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