2005年02月28日
◎ 北小学生男子百人、凶器準備集合、未遂8
北小、凶器準備集合、未遂の続き。
-これまでのあらすじ-
【ケンカだ、ケンカだ、集まれ!】
の噂に、ふらふらと憑かれてしまった小学生男子百名。
バードの勇気ある告白により、計画は六組の先生に伝わった。
情報は恐怖の暴凶星『デスラー』を経由して、一組の『ナルピー』へ。
グリグリ・ビターンだけは避けたい! でももう無理だ。
どうする? どうなる? 北小小学生男子百名!
--
僕らは一組で朝の会を終えたところだった。
一時間目の国語が始まるまでの、五分間。
束の間のカオスに教室は包まれる。
他校とのケンカを明日に控え、
僕らの静かな興奮もピークを迎えようとしていた。
しかしながら何故か、「どこに何時」とか、「相手の戦力はどんなだ」とか、そういう肝心なことを言うヤツはいなかった。
ただ、「旗」とか「ライター」とか「果物ナイフ」とか「木刀」とか、
そういう、普段言ってはいけない言葉が、ひそひそと囁かれ続けていた。
と、そこで、がらがらと扉が開き、巨大な顔がぬっと突き出た。
デ、デスラーだ! 一瞬で教室に緊張が奔った。
「先生はいないのか?」
「いませーん」
「資料室か?」
「分かりませーん」
「そうか…」
デスラーは僕らの教室を去り、再び平和な時が戻った。
多分、デスラーは社会科資料室に向かったのだろう。
ナルピーは普段、社会科資料室を根城にしていた。
社会科資料室…。
ここで社会科資料室について説明しなければならない。
社会科資料室のことを、僕らは『取り調べ室』と呼んでいた。
そこは極めて近寄りたくない部屋だった。
ナルピーはそこで、展示してある弥生式土器を、自分用の灰皿にしていた。
何か事件が起こると、ぷはー、と煙を吐きながら、
僕らの取り調べを行った。
取り調べと言っても、もちろんカツ丼は出ない。
弁護士も呼べないし、黙秘権もなかった。
どんなに友人に口止めされていても、グリグリの前には無力だった。
その部屋に呼ばれると、誰もが何もかもを白状してしまう。
現代の警察より、江戸時代の捕り物を想像していただくと、
分かりやすいと思う。
どんな難事件も、一人つかまると、芋づる式に犯人が挙げられた。
小学生は甘いものと恐いものには、逆らえない。
基本的に、小学生など掌握するに容易いのだ。
続く。
-これまでのあらすじ-
【ケンカだ、ケンカだ、集まれ!】
の噂に、ふらふらと憑かれてしまった小学生男子百名。
バードの勇気ある告白により、計画は六組の先生に伝わった。
情報は恐怖の暴凶星『デスラー』を経由して、一組の『ナルピー』へ。
グリグリ・ビターンだけは避けたい! でももう無理だ。
どうする? どうなる? 北小小学生男子百名!
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僕らは一組で朝の会を終えたところだった。
一時間目の国語が始まるまでの、五分間。
束の間のカオスに教室は包まれる。
他校とのケンカを明日に控え、
僕らの静かな興奮もピークを迎えようとしていた。
しかしながら何故か、「どこに何時」とか、「相手の戦力はどんなだ」とか、そういう肝心なことを言うヤツはいなかった。
ただ、「旗」とか「ライター」とか「果物ナイフ」とか「木刀」とか、
そういう、普段言ってはいけない言葉が、ひそひそと囁かれ続けていた。
と、そこで、がらがらと扉が開き、巨大な顔がぬっと突き出た。
デ、デスラーだ! 一瞬で教室に緊張が奔った。
「先生はいないのか?」
「いませーん」
「資料室か?」
「分かりませーん」
「そうか…」
デスラーは僕らの教室を去り、再び平和な時が戻った。
多分、デスラーは社会科資料室に向かったのだろう。
ナルピーは普段、社会科資料室を根城にしていた。
社会科資料室…。
ここで社会科資料室について説明しなければならない。
社会科資料室のことを、僕らは『取り調べ室』と呼んでいた。
そこは極めて近寄りたくない部屋だった。
ナルピーはそこで、展示してある弥生式土器を、自分用の灰皿にしていた。
何か事件が起こると、ぷはー、と煙を吐きながら、
僕らの取り調べを行った。
取り調べと言っても、もちろんカツ丼は出ない。
弁護士も呼べないし、黙秘権もなかった。
どんなに友人に口止めされていても、グリグリの前には無力だった。
その部屋に呼ばれると、誰もが何もかもを白状してしまう。
現代の警察より、江戸時代の捕り物を想像していただくと、
分かりやすいと思う。
どんな難事件も、一人つかまると、芋づる式に犯人が挙げられた。
小学生は甘いものと恐いものには、逆らえない。
基本的に、小学生など掌握するに容易いのだ。
続く。
Posted by nakamurakou at 23:08
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